ママが語る“ワンオペ育児”のリアル「主婦に定時はない」
ママに聞く、「ワンオペ育児」の実態
●簡単な家事を手伝ってイクメン気取りの夫にイラッとする妻
同じような不満は、ほかの妻たちにも見られる。3歳と1歳の子どもの面倒を每日ひとりで見ている綾さん(仮名・29歳)は、「夫の仕事は定時で終わるけど、専業主婦に定時はない」と、今にもストレスが爆発しそうな強い口調で言う。
「夫は泊まり勤務もあるので、平日、休日に関係なく、2人の子どもの面倒はほぼ私が見ています。『仕事だからしょうがない』と思う一方、帰りが遅いとやっぱりイライラしてしまう。特に年末年始や春の歓送迎会シーズンは飲み会が多く、連日の午前様。これでストレスをためるなというほうが無理があるのではないでしょうか?」(綾さん)
前出の晶子さんと綾さんの夫に共通するのは、「仕事が忙しいという理由で帰宅が遅く、平日だけじゃなく休日にもいないことが多い」という点。そのため、ワンオペ育児状態となった妻が不満やストレスをため込むという構図だ。
それでは、夫が子育てや家事に協力的な姿勢を見せれば妻たちの不満は解消されるのだろうか? しかし残念ながら、そんな単純な話ではないようだ。
2歳の子どもを育てる真里さん(仮名・32歳)は、子育てと家事の分担に関してあきらかに偏りが生じていると、「子育てに協力的」を装う夫に大きな不満を感じている。
「共働きなので、特に忙しいのは朝の時間帯です。夫も家事を手伝ってくれるのですが、夫がやるのはゴミ出しや洗濯物の取り込みなど、簡単なことばかり。その一方、子どもの着替え、保育園への送り迎えといった負担の大きいことは私にばかり押しつける。『イクメン』のつもりで子どもと一緒に遊んだり、本を読み聞かせたりしている夫を見ていると、『これじゃワンオペ育児と何も変わらない』とため息が出ます」(真里さん)